2010 年度の内容 (コメントは講演者に書いて頂いております.)
第24回 2011 年 1 月 21 日 (金)
講演者
大竹 秀一 (早稲田大学)
タイトル
ある種の素数次多項式の根とそのGalois群の関係について
アブストラクト
方程式の実根の数を決定するSturmの問題というものがある.
今回はある種の素数次多項式の実根の数について考察し,
その帰結として方程式のGalois群が対称群や交代群になる
例が得られることを紹介する.
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アブストラクト
第23回 2011 年 1 月 14 日 (金)
講演者
原 隆 (東京大学)
タイトル
非可換岩澤主予想及び関連する話題について
アブストラクト
総実代数体の非可換岩澤主予想がほぼ一般的に
解決されたことを記念(?)して,
非可換岩澤理論及び関連する話題について主予想
を中心に解説する.
非可換岩澤主予想の定式化及び古典理論との関係,
総実代数体の場合の証明の方針,
ゼータ関数の特殊値 (玉河数予想) との関係及び
今後の展望・課題などについて,
講演者の結果及び取組みも交えつつ紹介したい.
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アブストラクト
第22回 2011 年 1 月 7 日 (金)
講演者
児島 道隆 (早稲田大学)
タイトル
p-進数体における連分数論
アブストラクト
実数体において,無理数の連分数展開の理論は
よく知られている.
本講演では,いくつかのタイプの連分数が,
どのような条件を満たすときに,
それが実数体Rやp-進数体の中で収束するかを考察し,
それぞれのタイプの連分数によって,
どのような数が表現できるかについて,報告する.
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アブストラクト
第21回 2010 年 12 月 17 日 (金)
講演者
今野 秀二 (神戸薬科大学元教授)
タイトル
量指標に associate する保型形式
アブストラクト
数体の相対2次拡大 F '/ F で F ' の
イデール類群の quasicharacter b
にはよく知られているように GL (2 , F)
の保型表現が対応しています.
今回は b の parameta で具体的に対応
する保型形式を記述してみたい
と思います(Weil, Converse theorem により).
例.F ' が実2次体で b の道手が
F ' の無限素点を1つだけ含むときは
重さ1の正則な保型形式が対応しているなど.
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アブストラクト
第20回 2010 年 12 月 3 日 (金)
講演者
Florian Sprung (Brown University)
タイトル
任意のsupersingularな素数における保形型式の p 進 L 関数
アブストラクト
重さ 2 の保形型式と良い素数 p を固定する.
p 番目のフーリエ係数 ap が p の倍数であるとき
(つまり p がsupersingularであるとき),
p 進 L 関数が二個存在するが,これらからもっと
いい性質を持つ p 進 L 関数を二通り作る方法を見
つけたので紹介します.
この方法はPollackの ap = 0 の方法の一般化にも
なるのでタイトルに”任意”という言葉が入ってます.
円分体のBSD予想と関連する p 進 L 関数を
用いた計算について説明します.
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アブストラクト
第19回 2010 年 11 月 26 日 (金)
講演者
小山 信也 (東洋大学)
タイトル
量子エルゴード性の一般化
アブストラクト
量子エルゴード予想とは,ラプラシアンの固有関数の値分布が
固有値の増大に伴って限りなく一様になるだろうとの予想であり,
コンパクト・リーマン面に対してこれを証明したリンデンシュトラウスが
2010年にフィールズ賞を受賞したことは記憶に新しい.
本講演では,固有値の代わりに合同部分群のレベルを増大させたとき,
アイゼンシュタイン級数の値分布が,量子エルゴード性と同じ現象を
呈するという事実を紹介する.
なお,本講演の内容は12月9日に発売される予定の拙著
『素数からゼータへ,そしてカオスへ』 (日本評論社)
にも詳しく解説した.
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アブストラクト
第18回 2010 年 11 月 19 日 (金)
講演者
Marco Garuti (Padova University)
タイトル
Galois theory for schemes
アブストラクト
We discuss some aspects of finite group scheme actions:
the Galois correspondence and the notion of Galois closure.
If time permits, I will also mention ramification theory.
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アブストラクト
第17回 2010 年 11 月 12 日 (金)
講演者
浦田 勇一朗 (電気通信大学)
タイトル
数列空間の対合とその固有数列について
アブストラクト
数列の空間上の線形な対合の族を定義する.
その対合の固有ベクトルとして,Bernoulli数をはじめとする,
数論的または組合せ論的に重要な数列が多く現れる.
対合とその固有数列の基本的な性質や,固有数列の母関数の微分作用素について述べる.
微分作用素を用いることで,固有数列に関するいろいろな等式を得られる.
(木田雅成との共同研究)
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アブストラクト
第16回 2010 年 10 月 29 日 (金)
講演者
森澤 貴之 (早稲田大学)
タイトル
有理数体の Z3 × Z5-拡大 の中間体の類数について
アブストラクト
有理数体の円分的 Zp-拡大の中間体について,
その類数が素数 l で割れるかどうかという問題を考える.
この問題に対し,堀江氏,小松氏,福田氏,岡崎氏らは数々の
結果を出されている.
また,堀江氏は,いくつかの素数 p について,
有理数体上の円分的 Zp-拡大を合併した拡大の
中間体の類数の l-非可除性に関しても結果を出されている.
今回は,その中でも最も簡単な,有理数体の
Z3 × Z5-拡大の中間体の類数
について堀江氏の結果を改善することができたので,その結果に
関して講演させていただこうと思う.
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アブストラクト
第15回 2010 年 10 月 22 日 (金)
講演者
森川 良三 (長崎大学)
タイトル
いくつかのワーリング・タイプの問題に使える共通の方法・概念
アブストラクト
5 月の当セミナーで話した
{ax2 + by2| x, y は自然数を渉る}
の構造を決める問題はかなり進展して,全体像,証明の見通しも,
おぼろげながらついた.
しかし,その長い議論を限られた時間でのべるより,他のいくつ
かの同種の問題につかえる,共通の方法,概念をとりだして,説
明するほうが有益とおもうので,そういう話をしたい.
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アブストラクト
第14回 2010 年 10 月 15 日 (金)
講演者
中村 隆 (東京理科大学)
タイトル
3-torsion of the Jacobian of curves of genus 2 and a certain family of elliptic threefolds.
アブストラクト
リーマンゼータ関数の一般化された強再帰性とは,リーマンゼータ関数の相異なる虚
部方向の移動により,お互いが近似できるというものである.
これは任意の実数パラメーターに対して定義される.
Bagchi はパラメーターが0である場合は一般化された強再帰性が成り立つことと,リー
マン予想が成立することが同値であることを証明した.
パラメーターが殆ど全ての実数または代数的無理数である場合は講演者により
一般化された強再帰性が成り立つことが証明されている.
その後Pankowski が無理数である場合を示した.
0でない無理数の場合は,Garunkstis と講演者が独立に証明した.
本講演では上記の0でない一般化された強再帰性について述べる.
時間があればリーマンゼータ関数を含む良い条件を充たすL-関数
についても同様な結果が得られることについて話す.
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アブストラクト
第13回 2010 年 10 月 8 日 (金)
講演者
鍬田 政人(中央大学)
タイトル
3-torsion of the Jacobian of curves of genus 2 and a certain family of elliptic threefolds.
アブストラクト
Let C be a curve of genus 2 defined by y2 = f(x), where
f(x) is a polynomial of degree 5 or 6 without multiple
roots.
We would like to construct a family of C such that all
the 3-torsion points of J(C) are defined over
k(√(-3)).
To do so, we consider the elliptic surface
defined by the Weierstrass equation E : Y2 = X3 + f(x). This
is a rational elliptic surface whose Mordell-Weil lattice is
isomorphic to the root lattice of type E8.
Using a recent
result of Remke Kloosterman on the elliptic threefolds of the
form Y2 = X3 + g(s,t), we construct a three parameter
family of elliptic surfaces E whose Mordell-Weil lattice is
defined over k(√(-3)), and thus we obtain a three
parameter family of C such that J(C)[3] is defined over
k(√(-3)).
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アブストラクト
第12回 2010 年 10 月 1 日 (金)
講演者
藤井 俊 (慶應大学)
タイトル
Small Iwasawa invariants of an imaginary quadratic field.
アブストラクト
p を素数とすると,代数体の Zp 拡大に対して,
岩澤 λ,μ,ν 不変量が定義される.
このとき,岩澤不変量がどのように振舞うか,
という問は Zp 拡大において基本的なものである.
ここでは,p と基礎体を固定し, Zp 拡大を動かした場合,
岩澤不変量がどのように振舞うか,という問題を考えてみたい.
この問題について,特に基礎体が虚二次体の場合に,
いくつかの研究がこれまでになされている.
Bloom--Gerth による μ 不変量の研究,
虚二次体の類数が p で割れない場合,Sands,尾崎らによって
λ,μ 不変量に関する結果が得られている.
本講演では, p が奇素数で,虚二次体の類数が p で割れる場合でも,
円分 Zp 拡大の λ 不変量が小さいという仮定
(ほぼ Sands の結果の仮定と同じ)のもとで,
ある一つの Zp 拡大の族を除いて Sands と同じ結論が
得られることについて話をしたい.
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アブストラクト
第11回 2010 年 7 月 9 日 (金)
講演者
小松 啓一 (早稲田大学)
タイトル
導手2べきの実アーベル体のZl-拡大のλ-不変量について
(これは,福田隆氏と森澤貴之氏との共同研究です.)
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アブストラクト
第10回 2010 年 7 月 2 日 (金)
講演者
大西 良博 (山梨大学)
タイトル
Hurwitz integrality of power series expansion of the sigma function in genus two
アブストラクト
まづ,一般の楕円曲線
y 2 + (a1 x + a3)y =
x 3 + a2 x 2+
a4 x + a6
に付随する Weierstass の楕円 sigma 函数 σ(u)
(古典的な仕方と異なり,a1 ,
a2 , a3 を生かしたままで
定義することができる)の "平方" を u の羃級数に展開したとき,
各u n/n! の係数が
a1 , a2 , a3 ,
a4 , a6 の
整数係数多項式になる事(Hurwitz 整)の証明をお話しします.
その際,σ(u) が,局所径数 t = x/y の
非常に緩い Hurwitz 整な級数に展開されることを示します.
・ この表示は canonical local height(有限素点でも無限素点でも)
の計算に効果があると思はれます.
・ これらの事から σ(u) 自体が
(a1/2) , a2 ,
a3 , a4 , a6
の整数係数多項式環上の
Hurwitz 整な級数に展開される事が示されます.
・ Weierstrass の 1894 年の論文に述べられてゐる漸化式から
a1 = a2 = a3 = 0
の場合に σ(u) は
Z[1/3 , a4 , a6] 上の Hurwitz 整な級数に
展開される事がわかるのですが,この 1/3 を外した事が
主結果です.
・ 卑近な応用として,"universal" な等分多項式の
いくつか係数の具体的な表示が得られるので,
それを紹介いたします.
・ 時間があれば,種数の高い代数曲線の場合での
同様な結果についても触れたいと存じます.
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アブストラクト
第9回 2010 年 6 月 25 日 (金)
講演者
村上 和明 (慶応大学)
タイトル
μ = 0 , λ = 3 の岩澤加群の同型類の分類
アブストラクト
p を奇素数,Λ = Zp[[T]] とします.
μ = 0 , λ = 3 のとき,有限生成ねじれ Λ -加群で,
自明でない部分加群を持たないものの同型類を分類をします.
また,虚二次体に対して簡単な例を紹介します.
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アブストラクト
第8回 2010 年 6 月 18 日 (金)
講演者
志賀 弘典(千葉大学)
タイトル
A Shimura curve via Picard modular forms
アブストラクト
様々に調べられている判別式 6 の志村曲線 S を
Picard modular form の空間内で表示し,
対応するヤコビ多様体を決定します.
合わせて S を上半平面の数論的三角群による商と
して実現します.
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アブストラクト
第7回 2010 年 6 月 4 日 (金)
講演者
太田 香(津田塾大学)
タイトル
標数0の局所体の分岐ゼータ関数について
アブストラクト
Qp の有限次拡大体 K に対して,その分岐に関連する2種類の
ゼータ関数を定義する.
まず最初に,K の任意の有限次拡大 L に対して,積分 J(L/K) を
定義する.これは,距離の比 |a-a'|/|a-a1| を,L/K の整の生成元
全体上で積分したものである.ここで,a' は a に最も近い a の
K 上の共役で,a1 は K 上の次数が a
より小さい元のうち a に最も
近いもので,測度は L の整数環上で1をとる L のHaar測度とする.
この比は常に1以下となるので, J(L/K) は0より大きく1以下の値をとり,
J(L/K) = 1 であることと,L/K がtamely ramified とが同値
であることがわかっている.従って,J(L/K) は分岐のwildnessを
測るものである.
そして, K の全分岐ゼータ関数 TZK(s)
および分岐ゼータ関数 RZK(s)
を, n 番目の係数 an , bn が,それぞれ
an = (K のすべての n 次拡大体 L についての J(L/K) の平均),
bn = (K のすべての n 次完全分岐拡大体 Lについての J(L/K) の平均)
であるディリクレ級数として定義する.
この定義から TZK(s)と RZK(s)はリーマンゼータ関数に上から
おさえられるため,Re(s)>1 で絶対広義一様収束しそこで解析関数となる.
最後に,これらのゼータ関数の係数のうち ap と bp ( K は任意)
および bpr( K = Qpで r が p
より小さい素数)の値を与える.
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アブストラクト
第6回 2010 年 5 月 28 日 (金)
講演者
尾崎 学(近畿大学)
タイトル
周期的結び目のAlexander多項式について――数論の一応用例
アブストラクト
位数が素数 p の自己同型を持つ結び目 K の
Alexander多項式 ΔK(t) は,村杉条件
と呼ばれる強い制約を受けることが知られて
いる.
この講演では, ΔK(t) の次数が p-1
(次数が取りうる値の最小値)という仮定の下
で, ΔK(t) として現れる多項式の集合
に対するいくつかの有限性・一意性定理を数論
を用いて示す.
使われる数論は円分体論の基本的事項と,解析
数論からは単数方程式の解の個数の評価である.
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アブストラクト
第5回 2010 年 5 月 21 日 (金)
講演者
森川 良三(長崎大学)
タイトル
ax2 + by2 の表示する自然数
アブストラクト
1. a, b を互いに素なsquare-free
である自然数とし,
V ( a, b ) = { ax2 + by2 | x, yは自然数 }
とおく.このV の構造を明らかにする.
2.そのためには B = ab としてV (1, B) を考えれば十分.
D = 4B とおき,V ( 1, B ) を次の3種に分ける:
(1) D を割らない素数
(2) D と素な合成数
(3) D と公約数をもつもの
3.(1)はある合同条件が必要十分のもの(フルケース)
とさらに別の条件が加わるもの(NFケース)に分かれる.
(2),(3)については,
(イ)使われる素数
(ロ)それらの素数の組み合わせ方
を決定する.
(注意)証明は未完.(現在整備中)
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アブストラクト 講演ノート
第4回 2010 年 5 月 14 日 (金)
講演者
田村 敬太(立教大学)
タイトル
概均質ベクトル空間の保型超関数とその L-関数
アブストラクト
この講演では,Suzuki Toshiaki氏の論文
「Distributions with automorphy and dirichlet series, Nagoya Math J, 73(1979)」
における対称行列の概均質ベクトル空間の
保型超関数の一般の概均質ベクトル空間への
拡張についてと,保型超関数に関するL-関数の
関数等式についてを述べる.
さらに,Suzuki氏の論文には含まれない保型超関数の例についても紹介する.
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アブストラクト
第3回 2010 年 5 月 7 日 (金)
講演者
川内 眞由美(首都大学東京)
タイトル
Leading coefficients of isogenies of degree p over Qp
アブストラクト
素数 p (p≧5) について, Qp 上定義され,
Qp 上 p 次のisogenyをもつ楕円曲線
E が, Qp の完全分岐拡大体 L
でsupersingular good reduction をもつとき,このisogenyを L
の整数環 OL 上の形式群のべき級数
としてあらわしたときの1次の項の係数の付値 t を
Fp 上のDieudonne module
の OL 上への持ち上げを用いて決定した結果についてお話します.
また,この t を用いて Q 上 p 次の
isogenyのセルマー群を計算した計算例に
ついても触れたいと思います.
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アブストラクト
第2回 2010 年 4 月 23 日 (金)
講演者
内田 幸寛(京都大学)
タイトル
Somos 4 数列の付値と楕円曲線上の局所高さ
アブストラクト
4以上の自然数kに対し,Somos k 数列とは,
ある双線形漸化式とk個の初期値で定義される数列である.
例えば,楕円曲線の等分多項式から定まる
elliptic divisibility sequence (EDS)はSomos 4 数列である.
代数体上定義されたEDSの付値の漸近挙動については
すでにいくつかの結果が知られており,Somos 4 数列についても,
Archimedes的付値に対しては知られている.
本講演では,Somos 4 数列の付値を楕円曲線上の局所高さで書き表し,
その漸近挙動についてより精密な評価を行う.
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アブストラクト 講演ノート
第1回 2010 年 4 月 16 日 (金)
講演者
橋本 喜一朗(早稲田大学)
タイトル
Jacobsthal 和の等式と分解型超楕円曲線
アブストラクト
奇素数pに関する平方剰余の和
Jp(f) := Σx mod p (f(x)/p)
を多項式 f(x) に対する Jacobsthal 和 といいます.
今回の話で扱う問題は以下の (A),(B) です:
(A) (-2/p)=1 のとき p= a2 + 2b2 をみたす整数 a,b を
(p について一様な仕方で) Jacobsthal 和で表現すること
(B) 複数の異なる多項式に対する Jacobsthal 和たちの間の等式を構成的に
見出すこと
問題(A) については,
(A-1) (-1/p)=1 のとき p= a2 + b2
(A-2) (-3/p)=1 のとき p= a2 + ab + b2
の場合を, 2007 年 6 月 29 日の金曜セミナーで話しました. 今回はその続編です.
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アブストラクト